喫煙のメカニズムは、ニコチン不足の苦しみの解放です。
苦しみから解放されると、旨いと感じてしまう。 ランナーズハイと同じ原理。
激しい運動をしたあとの爽快感に似ています。 苦しみに耐えて解放される。
タバコを吸い終わると苦しくなり、タバコを吸うと元気になる。
理屈が分かっていても、やめられないのが麻薬というものです。
ニコチンが頭の中に入ってくると、アセチルコリンという受容体が変化してしまいます。
これにより、ニコチン以外伝達物質が受け入れなくなり、あらゆる機能が停止します。
ニコチンが無くなると、落ちつきがなくなったり、いらいらしたり、
禁煙期間が長くなると、眠くなったり、つまり苦しくなる。
いらいらする原因は、
ニコチンと同時にセロトニンも無くなってしまうと頭の中で勘違いしてしまうからです。
セロトニンが分泌されないと、いらいらしたり、うつ病や不眠の原因になります。
何より我慢することができなくなってしまいます。
禁煙しろと頭ごなしに言われたら逆切れしてしまう。
反抗期といった方がわかりやすいでしょう。
仕事のストレスが溜まれば苦しくて余計に吸いたくなります。
タバコが原因でやめられない。 便秘になるのもセロトニンが大きく関係しています。
禁煙してうつ状態になるのも、セロトニンが不足していると勘違いしてしまうからです。
タバコを吸わないと頭がおかしくなってしまう。 怖くて禁煙できません。
欲求、プライド、死の恐怖感、精神的に不安定、寂しさ。 タバコを吸えば全て解決。
反論しようとしても頭が働かない。 よく考えても矛盾しているので同じことです。
『 タバコを吸って何が悪い 』となります。
最後にドーパミン。
快楽物質。 これが旨いと勘違いしてしまう原因です。
ドーパミンが分泌されてしまう原因は上記の通り。 苦しみからの解放です。
タバコを吸わないと快楽物質が分泌されず、苦しい上に何をやってもつまらない状態に。
何か刺激が欲しい。楽になりたい。
ニコチンは、わずか7秒で頭の神経まで到達。24時間営業。
苦しいときにいつでも助けてくれる。友情や愛情など軽く吹っ飛びます。
百年の恋もタバコには勝てません。
禁煙できない理由はこのドーパミンにあります。
禁煙していると最初の禁煙の苦しみを忘れて、快楽だと思い出される。
タバコを吸うと苦しみから解放され、その上快楽物質が分泌される。
これでは禁煙カウンセラーの私でも吸いたくなります。
ニコチンには精神を安定させ、逆に高揚させる作用もあります。
興奮しているとき、楽しいときは落ち着くことができるし、
暇なとき、落ち込んでいるときは元気にしてくれる。
精神的にショックな出来事があったときにタバコを吸うとリラックスできる。
しかしニコチン中毒者の喫煙は気休め程度、3時間経てば同じではなく、
もっと強い苦しみを味わう。 ニコチン切れの苦しみと精神的な苦しみ。
どんなにタバコを吸っても回復できないからそのまま鬱病に。
タバコを吸っていれば回復するのに3倍かかり、残るは喫煙の欲求と虚しさだけ。
タバコを吸っていない人は、興奮してもすぐにリラックスできるし、
落ち込んでいるときも健康なので次の日には回復しています。
禁煙のメカニズムは、少しずつアセチルコリンが復活して来ます。
タバコを吸う必要が無くなります。
カウンセリングが終わったときは、有毒だと改めて認識できるので、
欲求が残っても吸うことはありません。簡単にコントロールできます。