2022/11/28
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禁煙することにより様々な病気が防げる |
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禁煙を今から始めても遅いからあきらめようと考える人も多いですが、喫煙習慣をやめるタイミングに遅すぎることはありません。タバコを習慣的に吸っていると、もう元に戻らないから意味がないと誤解している人もいます。一日でも早く禁煙するに越したことはありませんが、何歳から禁煙を始めたとしても寿命の延長や健康の改善が見られるのが一般的です。 長期的な視点 例えば、イギリスで実施された喫煙者、禁煙者、非喫煙者についての追跡調査では禁煙した人の平均寿命の延び方が違うことを報告しています。禁煙をした年齢が25歳~34歳では平均寿命が10年延びますが、35歳~44歳では9年、45歳~54歳では6年、55歳~64歳では3年です。 年齢が上がるごとに平均寿命は延びにくくなりますが、非喫煙者の余命も短いので相対的に考えると6年や3年の重みも違います。シニアになってからの1年は特に重みが違うため、シニアライフの設計の仕方も変えられます。 禁煙の効果については、厚生労働省がe-ヘルスネットにまとめて公開しています。10年~15年の禁煙を達成するとほぼ非喫煙者と同じレベルまで健康リスクを下げることが可能です。しかし、5年以上禁煙すれば肺がんのリスクが喫煙を続けた場合に比べて低くなることもわかっています。 2年以上の禁煙で虚血性心疾患や脳梗塞のリスクが下がり、1年後でも慢性閉塞性肺疾患の改善がみられます。このように年齢によらず年単位での禁煙によってタバコの害による病気のリスクを下げることが可能です。寿命が少し延びても病気で苦しむ日々になってしまってはつらくなることは否めません。病気になりにくい健康な身体にするには今から禁煙するのが最善策です。 短期的な視点 禁煙による短期的な変化も見てみると、禁煙をすぐに始めた方が良いことがよくわかります。喫煙をすると血圧や脈拍の上昇、体温の低下、血液中の一酸化炭素の増加などが起こります。タバコをやめた20分後には血圧・脈拍・体温は正常に戻り、8時間後には血液中の一酸化炭素濃度も戻るのが一般的です。 24時間後には心臓発作が起こるリスクが下がり、数日後には嗅覚や味覚が正常に戻ります。2週間~3ヶ月程度で心臓や血管などの状態が改善し、1ヶ月~9ヶ月程度で呼吸器系の改善が見られます。 禁煙をすれば感染に対する抵抗力や体力も正常に向かい、元気に過ごせるようになります。数週間~数ヶ月で禁煙したメリットを実感できるので、禁煙に遅すぎることはありません。 参考資料: https://www.e-healthnet.mhlw.go.jp/information/tobacco/t-08-001.html |
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